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2019年中小企業診断士試験 合格者の傾向

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 こんにちは、トリたまです。明けましておめでとうございます。
前回のブログから期間が空いてしまいましたが、
2019年12月25日(水)に令和元年 第2次試験合格者の受験番号のと統計の発表があったので、合格者の傾向を確認してみようと思いますまず、 第2次試験の結果のご報告ですが…

         \合格でした!/
口述試験は落とす試験ではないとはいえど、この発表を見るまで不安だったのでよかったです。

では、同時に発表された2019年中小企業診断士試験合格者の傾向を確認していきましょう。

 

令和元年度の合格率

 令和元年度の1次試験・2次試験の各合格率を昨年(平成30年度)と比較して見てみましょう。
※本記事では、申込者数を分母としているため、中小企業診断士協会が公表している合格率より低くなっています。

1次試験

1次試験は、申込者ベースの合格率で20%以上で、過去10年で最も高い合格率でした。
私の実感としては経営情報システム財務会計が過去問比で易化していたように思います。

  申込者 1次試験合格者数 合格率
令和元年 21,163 4,444 21.0%
平成30年 20,116 3,236 16.1%
2次試験

1次試験の合格率があまりにも高かったので、
後続の2次筆記試験で合格者を絞ってくるのかと思っていたのですが、大きく合格率に変化はなかったみたいですね。申込者数が多い分、2次試験合格者は昨年比+183人と数は増えていました。

  申込者 2次試験合格者 合格率
令和元年 6,161 1,088 17.7%
平成30年 4,978 905 18.2%
 口述試験

因みに、2次試験口述試験ですが、今年は3名の方が不合格になられていました。
3名について、何があったか気になるところですね。
昨年の1名も、試験に行かなかったとかかな…。

  口述試験受験
有資格者数
合格者数 不合格者数 合格率
令和元年 1,091 1,088 3 99.73%
平成30年 906 9,05 1 99.89%

男女比:女性は1割以下

1次試験・2次試験の申込者と合格者の男女比を前年と比較してみました。
令和元年の2次試験合格者数に占める女性の割合は8.7%と、平成は30年の6.4%と比べ+3.3%と伸びましたが、引き続き全体比1割以下を維持しており、女性は圧倒的に少ないですね。
1次試験の申込者数の時点で女性の申込者数は、男性申込者数比1割以下のため、当試験に対する女性人気の低さが伺えます。

合格率を見るのも面白いですね。
1次試験の合格率については、圧倒的に男性>女性に対し、2次試験では男性<女性と逆転しています。

    1次 2次
    申込者 合格者 合格率 申込者 合格者 合格率
    人数 男女比 人数 男女比 - 人数 男女比 人数 男女比 -

令和
元年

全体 21,163  - 4,444 -  21.0% 6,161 - 1,088  -  17.7%
男性 19,061  90.1% 4,143  93.2%  21.7% 5,761  93.5% 993  91.3%  17.2%
女性 2,102  9.9% 301  6.8%  14.3% 400  6.5% 95  8.7%  23.8%
平成
30年
全体 20,116  - 3,236  -  16.1% 4,978  - 905  -  18.2%
男性 18,144  90.2% 3,046  94.1%  16.8% 4,678  94.0% 847  93.6%  18.1%
女性 1,972  9.8% 190  5.9%  9.6% 300  6.0% 58  6.4%  19.3%

 

年齢層:ボリュームゾーンは30・40代

令和元年2次申込・合格者の年齢分布です。
30-49の申込者が圧倒的に多いですね。ある程度キャリアを経た方が、ネクストキャリアに向けて挑戦や、社内で管理職を目前に受験する方が多いのでしょうか。
ただ、受験条件が無い資格である故、20歳未満~70歳以上まで幅広い年齢層の方が申し込みをされていることが伺えます。


合格率は20-29層をピークとして低下傾向です。
そのため、申込者は40-49層が最も多いが、合格者は30-39層が最も多い結果となってます。(下記のグラフでは、水色のグラフの頂点と紺色のグラフの頂点の違いで捉えていただければ)
20歳未満の申込者の中では合格した方はいないみたいですが、70 歳以上の方からは2名いらっしゃいますね。

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令和元年
年齢層 申込者 合格者 合格率
20歳未満 5 0 0.0%
20-29 629 137 21.8%
30-39 1,878 406 21.6%
40-49 1,998 354 17.7%
50-59 1,277 161 12.6%
60-69 351 28 8.0%
70歳以上 23 2 8.7%
合計 6,161 1,088 17.7%



 

 

 

 

 

 

 

 

 

職業:民間企業勤務が圧倒的に多い

 令和元年2次試験申込・合格者の勤務先区分です。
一言、民間企業勤務が多い!!
申込者の6割強を占めています。

ただ、民間企業の定義って曖昧ですよね。経営コンサル会社に所属してていても広義で民間企業勤務と言えると私は思いますし、「税理士・公認会計士等自営業」と、経営コンサルタント以外の士業は自営業のみの区分しかないため、勤めている士業の方は漏れなく「民間企業勤務」に入ってきちゃうわけです。
そのため、”その他”的扱いの「民間企業勤務」になっているっぽいので、この統計をそのまま受け止めるのはどうかなと個人的には思います。

とはいえ、少し「なるほど」と思ったのは、公務員勤務の方の合格率の高さです。
やはり試験慣れしている方が多いのでしょうか、全体の合格率が17.7%に対して公務員勤務の方は27.1%です。

意外だったのは、合格率のワースト3の勤務先です。

  1. 経営コンサルタント自営業、
  2. 上記以外の自営業、
  3. 中小企業支援機関 

現時点で生業にされているであろう「経営コンサルタント自営業」と「中小企業支援機関」がワースト3に入っているという結果。
実務で使用する知識と若干違うということなのだろうか。気になるところです。

  申込者 合格者
勤務先 人数 割合 人数 割合 合格率
経営コンサルタント自営業 68 1.1% 7 0.6% 10.3%
税理士・公認会計士等自営業 228 3.7% 37 3.4% 16.2%
上記以外の自営業 141 2.3% 17 1.6% 12.1%
経営コンサルタント事業所等勤務 168 2.7% 33 3.0% 19.6%
民間企業勤務 3,891 63.2% 705 64.8% 18.1%
政府系金融機関勤務 117 1.9% 22 2.0% 18.8%
政府系以外の金融機関勤務 587 9.5% 95 8.7% 16.2%
中小企業支援機関 111 1.8% 15 1.4% 13.5%
独立行政法人公益法人等勤務 79 1.3% 17 1.6% 21.5%
公務員 214 3.5% 58 5.3% 27.1%
研究・教育 29 0.5% 7 0.6% 24.1%
学生 74 1.2% 11 1.0% 14.9%
その他(無職を含む) 454 7.4% 64 5.9% 14.1%
合 計 6,161 100.0% 1,088 100.0% 17.7%

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まとめ

合格発表と併せて発表された 令和元年の2次試験の統計を触る程度見てみましたが、これから私が足を踏み入れるであろう業界の傾向が少しだけ覗けたかな。
10年スパンでの傾向も見れたら面白いと思うので今度やってみようと思います。

今回の統計を通した印象は、とっても男性社会で多種多様なバックグラウンド・年齢層が存在する業界であるということ
実際に診断士と協働できる場は2月の実務補習なので、どんな方とご一緒できるのか他の業界の話を伺えるのもとても楽しみです。
診断士業界は狭いようなので、どこかでお会いするみなさん、よろしくお願いします!

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